「ストローク」から考えるピアノレッスン。その2

こんにちは。
松戸駅東口
礒山久理ピアノ教室です。

桜、桜、桜 ……。日本映画の名作中原俊監督「桜の園」で使われていたモンポウの響きがここ数日は頭の中でずっと鳴りっぱなし。ワタクシ的な恒例行事ではあります。

         

前回に続きます。
今回はピアノのレッスン場面における具体的な言葉がけをプラスとマイナスのストロークという視点で考えてみます。
ここでは先生による言葉がけについて考えますが、ご家庭での様々な場面への参考となれば幸いです。

◆例 A子ちゃん(小2)のピアノレッスン

①レッスン室に入ってきて
A子ちゃん:こんにちは!
先生:こんにちは。元気なご挨拶ねー!あら?そのセーター可愛いね~先生も欲しいなぁ。さあどうぞ。

☆先生からのプラスのストローク

なんてことのない会話ですが、先生の立場からするとこの玄関先のご挨拶からもう既にレッスンスタートです。
生徒の声にまずこんにちはとお返しする。
この言葉一つ、先生からの笑顔一つもちゃんとあなたの存在を受け入れてるよというプラスのストロークです。
元気なご挨拶ね、そのセーター可愛いねとさらに声をかけてあげます。A子ちゃんにしっかり関心をもって見ているよという間接的な意思表示と言えます。
ここは生徒によって反応はさまざまです。黙っている子もいれば、ママが買ってくれたのと嬉しそうにお話を始める子も。
その日の生徒の様子をこの会話から読み取っていくことが出来ます。

②椅子の高さを調整しピアノの前に座る
先生:そうそう、高さはいい感じに出来たね。おおっ!姿勢が素晴らしいね~。ピアニストみたい!

☆スモールステップでのプラスのストローク

1椅子の高さを調整する、2椅子の位置を決める、3座る、4弾く姿勢をとる
弾き始める前の小さな作業ですが、ご承知のように座り方は演奏に大きく影響する大切な要素。
生徒によってはこの4段階の細かな作業に対してそれぞれ声掛けすることもモチベーションアップのために良いことです。
座ることくらいちゃんとできるのが当然でしょという見方ではなく、小さな段階ごとに出来たことを見逃さずその都度プラスのストロークを与えることはやる気に繋がります。

☆マイナスのストロークの例

先生:A子ちゃんは姿勢が悪いねー
と言ってそのまま演奏に入らせようとしてしまうのはどうでしょうか?

この場合、
先生:お背中もう少し伸ばしてみよう。そうそう、それっ!いい姿勢!

とどうしたら良いのか具体的に方法を伝え、良い変化が見えたらすかさずOKのサインを出すことですんなり次のステップへ繋がります。

又、例のように「A子ちゃんは」と主語に生徒の名前を持ってきて悪いことを指摘されてしまうと生徒はなんだか自分自身が否定されたような気分になってしまうかもしれません。
マイナスのストロークを出す場合でも「コラっ!姿勢悪いっ」と短く一言言ったほうがまだすっきり伝わります。
この言葉がけでしたら悪いのは姿勢です。あなたが悪いんじゃない、悪いのはあくまで姿勢、ということです。勿論「悪い!」を言って言いぱなしではなく、生徒が自分で直せたらプラスのストロークを。

☆身体に触れるプラスのストローク

前回で書いたように撫でる、さする、などもプラスのストロークです。
背中や肩に触れて姿勢のとり方や脱力を直接伝えてあげるのもピアノレッスンには必要ですし、心にもプラスの働きがあると思います。お稽古ごととして受ける個人レッスンのの中でも特に先生との距離感が小さく接触も多いのがピアノではないでしょうか。

触れる前に出来るだけ
「ちょっと失礼」 「触るね」 「先生の手は冷たいけどびっくりしないでね」
などと前置きすることも私は大切にしています。
びっくりしたり触れられることを嫌がる場合もありますし、あなたの身体感覚を尊重しているよと伝えることも距離感の密接な個人レッスンでは大切なことです。「失礼、触るよー」或いは顔を見て「触っていい?」と言って拒否する子はいません。子供によってはあれ?抱っこして欲しいのかな?と感じさせる場合もありますね。
レッスンが終わって玄関先でニコニコと「またね」と言い合いながらハイタッチをするのもお子さん達へは大きなプラスのストロークになります。


長くなってしまいました
弾いている間についても書こうかと考えていたのですが、またの機会にしますね。
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