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伴奏はピアノが荒れる・・・か?

「伴奏お願いっ!」と歌や合唱、フルート、ヴァイオリン等、諸々の楽器の伴奏を頼まれることがあります。ピアノが上手くて伴奏者としてのセンスが良ければその人一人に「お願いっ!」は集中しがち。

そこでピアノを弾く側、特に指導者からそういった伴奏達者な生徒へと言われるのが
「伴奏引き受けているとピアノが荒れるから・・・・」



◆マイナス面
確かに「荒れる」と言われるようなマイナス面はあります。
私自身実感も大きいです…(汗)
自分の音だけに集中しているわけにはいかないのでタッチや音色への配慮に欠け弾き方が雑になる。
合わせることに気を使い、自分の呼吸や体の使い方を無視して弾いてしまい体に負担がかかる。
やたら肩が凝るとか・・。
譜面の音を適当に増やす、削るなどが求められる場合もあり、譜面の読み方が曖昧になる。
これらが癖として身についてしまうとソロの曲に向かった時の完成度が低くなる。
自分の本来大切にしたい弾き方を取り戻して丁寧な演奏をしようとするととても苦労する・・・。

◆プラス面
じゃあ、伴奏するのってピアノを弾いていく人にとってマイナス面だけなの?
いやいや、もちろんそんなことはありません。
何よりアンサンブルの感覚が磨かれます。
他者の呼吸を感じ、音を感じ、客観的に考えて演奏する力が養われます。
それは音楽の喜びに直接結びつくものです。
一人で練習室に篭って弾いてるだけでは得られない音楽的な視野の広がりも得られます。
様々な楽器の特性を知ること、他者の演奏を知ること、譜面をざっくりつかむこと。
それはもちろん自分自身の演奏を深めることにもつながります。
そんなこんな大きなプラス面があります。

◆伴奏する?しない?
①やってごらん!のケース
私の場合、基本的には生徒に伴奏の話があればやってごらんと推奨します。
特に小中学校のクラス合唱の伴奏などには積極的に取り組み、まずは身近な場で音楽体験を広げて欲しいと思っています。
又音大ピアノ科の生徒でもひたすら自分のピアノしか見えなくなってしまうような姿勢で取り組んでいる生徒の場合は伴奏の話があったら積極的にやってごらんなさい、と伝えています。

②待て!伴奏は引き受けなさんな・・のケース
ピアノで遊ぶのが上手、アレンジもなんとなくできちゃう、音楽経験もそこそこ・・・さてクラシック音楽を本格的に勉強していきたいけど自分のピアノは??という場合。
さすがにこういった場合は今は自分のピアノのレベルアップに集中しよう!と、丁寧に譜面に向かい、自分の演奏を磨くことに集中するように勧めます。

ピアノの勉強途中の段階では何を大切に今ピアノに向かうのか、指導者としては生徒の特性も見ながらやはり注意深く考えていかなければと思います。
ただ、「伴奏」と書きましたが、合唱にせよソロの楽器との合わせにせよ、一人のピアニストとしてひとつのパートを受け持つ、曲によってはソリスト対ソリストといった立ち位置が求められる場合もあります。伴奏と言われる立場は決して単にお手伝いするだけの演奏ではないことも心しておきたいことです。
又、幅広い音楽に対応出来る伴奏上手は音楽を仕事としていく上で大切なセンスの持ち主とも言え、そこは磨いていきたい大事な能力と考えています。
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